【出張メンテ】久住高原ペンションきのこ2世号
更新日:2022年10月21日
広大な自然が広がる「阿蘇・くじゅう国立公園」。
中でも久住高原は九州屈指の都会の喧騒を離れ自然を満喫できるエリアとして有名。
その久住高原にある老舗ペンション"きのこⅡ世号"が今回の舞台。
天文台設備のメンテナンスに伺いましたのでご紹介したいと思います。
現機材の設置は約3年前
現機材の設置は約3年前。
"OrionOptics_ODK16"+HobymObservatory_CRUX320HD"
鏡筒、赤道儀、ピラー一式を一新しました。
それ以前はこちらの組み合わせで運用されていました。
"セレストロンC14+ペンタックスMS-5"
重量級ですが据付望遠鏡としては最上級の組み合わせ。
画像は当時(2012年)のトミタ会長。
その後、
(写真はありませんが)"ミューロン250CRS+ビクセンAXD"時代を経て、
現機材に更新されました。
画像は現機材設置作業時の様子。
当時(2019年)のJ社長です。
光学系メンテナンス
鏡筒は、
『OrionOptics_ODK16"』
英国オライオン16インチ(口径40cm)。
補正レンズが入ったダルカーカム光学系。
すなわち眼視も撮影も両方こなす強者。
口径40cm主鏡です。
一度お預りしメンテナンスは社内で実施。
主鏡クローズアップ。およそ3年分の汚れが付着。
この状態だと像への影響が気になりますね。
鏡面洗浄後。
汚れは払拭できましたね。
でも詳しくみるとメッキの薄膜化が。
現状でも使用は可能ですが次回メンテナンス時には再メッキをご提案。
設置の様子
晴天が望めそうな日を設定し設置に伺いました。
画像はODK16メンテ中に留守を任されていたサブ機"ミューロン250CRS"。
サブ機というか十分主役級のスーパーサブ機。。。
そのスーパーサブと比較してもODK16は重量級(推定35~40kg)。
オーナーさんにも手伝っていただき3人がかりでマウントに取り付け。
「よいしょっ!!」
無事にマウント搭載完了。
「ふう~~~っ」と一息。
搭載後は光軸調整。
粗方は調整してきましたが追い込み調整はやっぱり恒星像にて。
鏡筒メンテナンスは無事に終了。
続いてマウントの調整。
設置以来そのままの極軸状態を点検。
マウントにはポールマスターを取り付けています。
制御システム"TitanTCS"は最新バージョンに更新。
2つあるのは予備コントローラー(星空案内中の急な不具合に備えて)。
動作確認を行い今回のメンテナンスは以上で完了。
メンテナンス作業後は、、、
メンテナンス作業後、
外に出てみると夏から秋にかけての星空が広がっていました。
少し時間がありましたので「望遠鏡仕上がりの確認」と称し、
見ごろの"木星""土星""M15球状星団"などを観望させていただきました。
40cmを搭載しているとは思えない"CRUX320"のコンパクトさ。
小型の観測ドームでもお客様に圧迫感を与えにくいという利点を感じました。
そしてそれを制御する"TitaTCS"の動作レスポンス。
重量級の鏡筒でも軽々と素早く操作者の意図通り反応してくれます。
「ストレスを感じません。」
そしてやっぱり、、
大口径で見る光害の少ない空の星々は「シンプルにいいな」と。
少し時間を忘れて久住高原の星空に浸かっていました。。。
久住高原 銀河の宿"きのこⅡ世号"
"きのこⅡ世号"はオープンからもうすぐ40年だそうです。
お話し好きのオーナーご夫婦が温かく迎えてくれるアットホームなペンション。
特になにかをするでもなく、時間を忘れのんびりできる施設。
ちょっとゆっくり過ごしてみたいなという方にはオススメのお宿です。
夕食後、晴れていれば天体観測を案内してくださいます。
全国旅行支援も始まりましたし、
久住高原の"ペンションきのこⅡ世号"でゆっくりと過ごしてみてるのも、
秋の行楽シーズンの贅沢な時間の使い方ではないかと思います。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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