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鏡筒メンテ 11月のまとめ

今月も様々な鏡筒のメンテナンス依頼をいただきましたので、

少しですがその内容をご紹介をさせていただきます。

一部の機材マニアの方に向けたニッチな連載です。

ご興味のある方のみ(?)お読みいただければ幸いです。

 
☆日高光学15cmアポ

なんといっても今月最も印象に残った大物鏡筒。

"日高光学製 D152mm f1050mm 三枚玉アポ"


画像はフードを取り外したところ。

セルのくびれがなんともセクシー♪


予想通り光軸調整は難易度高めでした(^_^;)

側面のイモネジにて三枚玉それぞれの芯出しを行うわけです。

(セル内側から見ると緩衝パーツ付のネジ先が飛び出ています。)


星像を見ながら慎重に調整します。

レンズコバ(側面)を4方向からネジ先で押します。

優しく、優しく、、でも時には大胆に!!


強く押し当てすぎるとネジ先により圧迫が生じ、

星像がいびつになったりある方向に光芒が伸びたりします。


かといって固定が甘いと重量級の各レンズが自重で偏心してしまい、

光軸にズレが生じてしまいます。


このタイプのセル構造は他でも見受けられますが、

15cm3枚玉、相互の調整は遥かに繊細で経験値アップか⤴


初めての鏡筒でしたので、

実際にご使用いただきながら経過を見ていただくことにしました。

 
☆CarlZeiss 100/640 APQ

言わずと知れたCarlZeiss社。

APQ型と呼ばれる3枚玉(中玉にフローライト)オイル合わせレンズ


空気ではなくフローライトと屈折率が近い特殊オイルが充填されています。


さすがに分解メンテナンスは対応できかねますので、

レンズ表面の洗浄(分解なし)を行いました。


 
☆Kenko SkyExplorer SE102

眼視専門!!

いつもお世話になっている天文台ボランティアさん。

観望会などでバリバリ活躍している鏡筒です。


特に外装には数々の汚れが。。。


勲章とも呼べる汚れ達!

ですが、すべて落とさせていただきました。。


これからも子どもたちに星空を届けてあげてください!

 
☆セレストロン EdgeHD800

シュミカセ光学系に補正レンズを組み込んだ、

セレストロンのフォトビジュアル"EdgeHD光学系"


口径8インチ(203mm)モデルのオーバーホールを行いました。


シュミカセお馴染みの主鏡摺動部。

グリスは外国のいちごジャムのような色味です。


お預かり時の光軸ズレは改善しました。

(焦点内像-3mm、ビフォーアフター)


基本的に光軸調整後は、

星像テストを行い焦点内外像や圧迫等の点検を行います。

 
☆最後にお知らせ

鏡筒メンテナンスの新規ご依頼を12月末で休止いたします。

休止期間中はすでにご依頼を受けているバックオーダー分の作業に専念します。

(新規受注は2021年4月より再開予定といたします。)


なお、

休止期間中もお問い合わせやお見積りには対応をいたします。

ご質問やお見積りは、

メンテナンスページお問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。


より良いサービスの提供のため、

ご不便をおかけいたしますがご理解くださいますようお願い申し上げます。

<(_ _)>

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