鏡筒メンテ 2021年1月のまとめ
今年も継続します!
"メンテまとめ記事"
年明早々、様々な鏡筒のメンテナンス依頼をいただきました。
少しですがその内容をご紹介をさせていただきます。
一部の機材マニアの方に向けたニッチな連載です。
ご興味のある方のみ(?)お読みいただければ幸いです。
☆Nikon 8cm屈折
記念すべき???
2021年1台目の鏡筒メンテは、
"ニッパチ"こと"Nikon8cm"
今回はオーバーホール依頼のため接眼部グリス交換を行いました。
画像は劣化グリス洗浄後。
精巧なラックギアが姿を現しました。
固定マイナスネジには少し哀愁を感じます。
対物レンズは分解レンズ面洗浄。
レンズセル分解時にはいつも苦労します。
黄色く変色したべったり接着剤は溶剤で軽く溶かしながら、、、
50年近く経つレンズですが、
分解洗浄によりキレイに払拭できました。
当時、鏡筒は赤道儀やアクセサリー類とセット販売。
付属アイピース(H-25,H-12.5,O-7)もオーバーホールを行いました。
1200mm、F/15、アクロマート、という、
現在ではまず見かけることが無い光学設計ですが、
定評ある見え味は眼視観望派の方々には根強い人気♪
メーカーメンテナンス終了から久しく、
当店でも多くのメンテナンスご依頼を頂戴しております。
☆MEADE LX200-25cm Classic
現行品LXシリーズにはGPS機能を保有していますが、
今回のご依頼品はそれ以前のいわゆる"Classicモデル"。
補正板全面にカビが目立っていますね。
分解してみると、、、
主鏡にも数か所、、、
ヤツの姿が。。。
洗浄してみましたが、、、
残念ながらメッキに侵食がみられ、
カビ跡箇所は膜抜けとなって残ってしまいました。
作業途中でしたがオーナー様と相談のうえ、
再メッキコーティング(AlSiO)作業を追加。
再メッキにより膜抜け箇所は目立たなくなり、
20年~経過していた反射率も復活しました♪
反射鏡メッキは経年によっても薄くなっていきます。
今回は光学系の心臓部"主鏡"の復活により見違える仕上がりとなりました。
☆タカハシ MT-160
「MTってなんぞや!?」
「多目的(Multi Purpose)の頭文字!!」
※wikipediaより
今回は光軸調整のご依頼でした。
画像は焦点内像(-2mm)
ここから焦点位置に向かって一点に収束していく様が美しいのです。
上手く動画で撮れたらYouTubeにアップします♪
、、、観る人いないか(笑)
☆ビクセン FL-80S
フローライトレンズを使用したビクセンの名屈折鏡筒。
前玉全面にカビが目立ちます。。。
一般に汚れが付着しにくい後玉やフローライトレンズには、
カビが発生するケースは少ないとされていますが、
今回はこのような症状でした。
分解してみると、
後玉フローライトレンズ面にも、
レンズ間分離箔を中心にカビの付着がみられました。
前玉に多く付着していたカビから派生したのではないかと予想します。
2020年12月のまとめでも同シリーズ"FL-102S"のメンテを紹介しましたが、、
"カビは万病のもと"
見て見ぬフリをせずお早めにご対処ください。
くれぐれもカビ〇ラーなどはご使用されないで下さいねw
☆最後にお知らせ
鏡筒メンテナンスの新規ご依頼は2020年12月で休止しております。
休止期間中はすでにご依頼を受けている、
バックオーダー分の作業に専念させていただきます。
(新規受注は2021年4月より再開予定といたします。)
なお、
休止期間中もお問い合わせやお見積りには対応をいたします。
ご質問やお見積りは、
メンテナンスページお問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。
より良いサービスの提供のため、
ご不便をおかけいたしますがご理解くださいますようお願い申し上げます。
<(_ _)>
最後まで読んでいただき、
まさしく奇跡の復活!!
お世話になった愛機が紹介されるは、
嬉しいものですね♡