【商品紹介】WilliamOptics"UltraCat108 WIFD"
- Orthoscopic13

- 6月21日
- 読了時間: 6分

WilliamOpticsから"UltraCat(ウルトラキャット)108 WIFD"がリリースされました。
発売前から予約をいただくなど好評を得ている新鏡筒を紹介したいと思います。
※本記事は主に外観や各部のレビューです。
テスト撮影は今後実施予定です。
スペック表
レンズ構成 | 5枚(スーパーED2枚含む) |
焦点距離 | 518mm |
口径 | 108mm |
口径比 | F4.8 |
イメージサークル | 60mm |
フォーカサー | WIFD(EAF対応) |
接眼部 | STX / 回転装置 / M48orM54orM68 |
フラットナー | 不要(内蔵) |
対応マウント | キャノンEF/RF,ニコンF/Z,ソニーE,ペンタックスK,富士XF,マイクロフォーサーズM4/3 |
対応カメラフォーマット | 中判,フルサイズ,APS-C,M4/3 |
鏡筒長(フード延長時) | 512.9mm (617.9mm) |
鏡筒重量 | 7.82kg |
各部の紹介

外観は黒ベースの赤リング。
オール赤の"RedCat51"などよりもかなり精悍な印象。
フード収納時の全長は512.9mm。

フードはスライド式で伸縮。
口径10cmのため胴回りは太め。
8kg弱の重量はそれなりに感じるがファインダー台座を兼ねたハンドルのおかげで安全に持ち運びできる。

フード伸縮動作はスムーズでガタつきほぼなし。
フード内側の反射防止塗装も上質です。

Catシリーズ共通デザインの猫キャップにはクリアバーティノフマスク内蔵。
猫のヒゲがバーティノフマスクを使用した時の光条を現しています。

レンズは5枚構成のペッツバール式。
焦点距離518mm。F4.8。
UC(UltraCat)シリーズはF4.8で統一される予想。
レンズ枚数はRedCatシリーズから1枚追加の5枚構成。
スーパーED+EDレンズの組み合わせ設計。
先鋭で色ズレのない星像が期待できそうです。

後端からみえるレンズ後郡はペッツバール補正レンズ系。
WIFD(インナーフォーカス)のためレンズ群はピント調整にともない鏡筒内で前後します。

カメラとの接続はM48またはM54またはM68。
3種のリングが付属していてカメラ側の規格に合わせて交換可能です。
イメージサークル60mm。
口径食による星割れ、周辺減光などの影響も最小限に抑えられています。

WilliamOptics独自のインナーフォーカス機構。
従来のドローチューブ式より遥かに"たわみ"が少なく、かつ精密なピント合わせが可能。
鏡筒長が変わらないため重量バランスが崩れる心配も少ないです。
電動フォーカサー"EAF"にも対応。
EAF取り付けには後述する"K-ASTEC WIFD EAF-AD"が取り付けスマートで便利です。

Ultraシリーズから実装された接眼部のスケアリング調整機構。
ユーザーが触る調整箇所は4方向に配置された特殊形状のノブ。

①テスト撮影を行い写野四隅の中から収差が大きい方向を見つける。
②その方向に近いSTXノブを時計回りに回転(1/8回転)。
③対の方向にあるSTXノブを反時計周りに回転(同じく1/8回転)。
手順を何度か繰り返すことでセンサーと光軸の直交度合いを追い込んでいきます。

従来の押し引きネジよりも調整が容易な点が最大の特徴。
カメラやフィルターホイールが大きい時でも側面からノブを回すことができるためスマートな調整が可能です。
ちなみに同じ接続環境(カメラ、接続アダプターなど)であれば頻繁に調整を行う必要はありません。

ビクセン規格のアリガタプレートは標準付属。
中抜きされていますが強度は充分です。
幅広規格のロスマンディプレートは別売り。

Pleiadesシリーズからの"隠れネコミミ鏡筒バンド"。
本鏡筒でも健在です。
付属品

標準付属品の一覧です。
M48アダプターは鏡筒装着。M54,M68アダプターは交換用。
調整用の六角レンチセットと補充用ネジ一式。
黒い封筒はWarranty(保証)カード。
M48-2インチアダプター(付属のUNIGUIDE用)。

鏡筒ピッタリのキャリーケースはウレタンたっぷりで安心。

付属ネジのローレットタイプはキャリーハンドルに。
ビクセンファインダー規格の固定用。

もう一つ大きなローレットネジは伸縮フードの固定用に。

セットビスは回転装置固定ノブに付け替え用途。
OAGなどがノブのツマミに干渉する時などに使用します。
また残りの付属ネジは必要に応じ補充用としてお使いください。
天文ハウストミタ限定の購入特典

"K-ASTEC製WIFD EAF-AD"プレゼント。
EAF本体をフォーカスノブの下部に取り付けることができます。
EAFが飛び出さずスマートで安全です。
※特典は先着順。たくさん用意していますが数に限りがあります。

"出荷前の光学点検"
これは特典とは少し違いますがWilliamOptics製品は弊社出荷前にすべての個体で点検を行っています。
点検項目は光学系、各部、付属品など。
品質に信頼のおけるメーカーですがより安心してお届けできるように。
メーカー購入特典

"WilliamOptics UNIGUIDE 50/200mm"プレゼント。
ガイド鏡にするには勿体ないといわれているほで尖鋭な星像のガイド鏡です。
ご購入に方にプレゼントしています。
※特典は先着順。たくさん用意していますが数に限りがあります。
光学性能

イメージサークルが大きいため7つのダイアグラムが表示されています。
フルサイズよりも大きいミディアム(中判)フォーマット最隅でも像の破綻や色のズレが少ない(諸収差が抑えれれている)ことが分かります。

縦軸(OTF)は値が高いほどコントラスト強度が高くなります。
横軸は0が写野中心→右にいくほど離れる(フルサイズセンサーの四隅で21.6mmくらい)。ほぼ一直線のグラフで良好です。

各波長(色)の分布を現したグラフ。
縦軸0がレンズ中心。横軸は焦点からの距離(ピントの内と外)。
各波長が集中していて色収差の少ない光学系であることがわかります。
3つのデータから読み取れることは、色収差が極端に少なく、フルサイズよりも大きい中判フォーマット四隅でも良好な星像が得られるということ。
まとめ

ここまでWilliamOpticsの新製品"UltraCat108 WIFD"について紹介しました。
スペック、外観、各部仕様のみの紹介でしたが期待の持てる製品であることは間違いなさそうです。すでに定評のあるRedCatシリーズを正統に進化させたUltraCatシリーズ。その第一弾としてリリースされた"UltraCat108 WIFD"。
まさにWilliamOpticsのフラッグシップ機としてふさわしい鏡筒です。
価格は573,000円(税込。送料込。2025/6/20現在)
最後までご覧いただきありがとうございます。





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